最後のチャレンジ 柴又100K 2016年


江戸川の河川敷を走る「柴又100K」に参加してきました。 
昨年も挑戦したのですが、80kmでのリタイアでした。 
今年こそは、との再挑戦でしたが、それが無謀であったことを思い 知らされる結果でした。

この大会の正式な制限は14時間なのですが、壮年者特別枠があ って60歳以上は1時間早くスタートさせてくれます。 
アーリー・スタートは100人ぐらいだったでしょうか。 

途中で少し陽もさしたが全般に曇り空。 
気温も20度ぐらいまでと、この時期にしてはこれ以上はないほど のウルトラ日和でした。 
とにかく足を残そうと、前半から抑えて抑えて走ります。 
30分遅くスタートした陸連登録組のトップには15kmあたりでもう抜 かれてしまいました。 
まあ、こちらの倍近い速さで走っているのだから当然です。 

エイドでは一口まんじゅうを食べ、西瓜を食べ、コーラを飲みま す。 

20km地点を通り過ぎながら、ここには何時に戻ってこられるだろう かと計算もします。 
80kmまで走ってきたら、そのあとは5km45分では走れないだろう。 少なくても5kmに50分は欲しい。 
すると、ここへは11時間30分ぐらいでは戻ってこないと、時間内完 走は無理だな・・・。 

今回の大雑把なペース配分としては、はじめの30kmまでは5km40 分、それから60kmまでは5km45分、残りの40kmは5km50分という ものです。
エイドでのタイムロスを加えてもこの時間でカバーできれば、14時 間50分でゴールできるはずです。
ゴールできるはずです、この通りに行ければ・・・。

47kmあたりからは河川敷を離れて里山風景の中をしばらく走りま す。
そして50kmの折り返し地点のエイドには6時間30分ぐらいで到着し ました。
やれやれ。
 
預けてあった荷物で、濡れたシャツを着替え、タオルを新しいもの に代えます。 
うどんを食べ、西瓜を食べる。美味し。 
一応ここでのエイド休憩には15分の余裕を取ってあります。

15分の休憩をして、さて、帰途。 
足は重くなってきているが、まだ痛いわけではありません。 

この大会の背中側のゼッケンには広いフリー・スペースがあって、 メッセージを書けるようになっています。 
みんな、「12時間以内目標」とか「今年こそ完走」、「早くゴールして ビールが飲みたい」などと書いています。 
私のメッセージは、「あきりん/俺の背後は危険だぜ!」 
愛称を書いている人はほとんどおらず、おかげで抜いていく人た ちから、あきりん頑張れ、とか、あきりんナイス・ランとか、かなり声 をかけられました。 

50kmを過ぎて、5kmに45分ぐらいかかるようになってきました。 
で、60km通過が8時間20分ちょっと。 
まだ目標通過時間はクリアしています。頑張れ、頑張れ。 

ところが、このあたりから右膝内側の靱帯と思われる部分に痛み が出始めてしまいました。筋肉痛は、まあ、我慢できます。 
しかし、靱帯の痛みは足を動かすたびに、キリッとした痛みが電線 を伝わるように響きます。 
これは堪えるなあ。 

江戸川のこのあたりには小さな飛行場があるらしく、ときおりグラ イダーが舞い上がっていきます。
プロペラ機に綱で曳かれて行き、上空で滑空をはじめるようでし た。

なんとか靱帯の痛みを庇いながら走りますが、ついに5km50分と いうペースになってしまいました。 
身体の疲れもかなりのものになってきました。

はるか向こうに東京スカイツリーが見えはじめました。
埼玉県を通り過ぎて茨城県まで行って引き返してきましたが、そう か、ここまで戻ればスカイツリーが見えるのか。

だましだまし走ってきた80km地点、時間は11時間50分あまりとな っていました。
当初の時間内完走のための目標としていた80km通過予定時間を 20分オーバーしています。
残りの20kmには3時間ちょっとしかありません。

80.4kmには最終関門があり、その制限時間は12時間50分でした。
関門は通過できましたから、時間内完走は無理でもゴールまで走 ることはできます。
しかし、この靱帯の痛みの様子では、とても残り20kmは走れそう にありません。
ここで計測チップをはずし、係の人にリタイアを宣言しました。
あ〜あ。

夕暮れが迫る中をリタイア・バスでゴール地点へ戻りました。
自分ではまだいけるだろうと甘く考えていましたが、やはり加齢に よる体力低下は如実でした。 

これで100kmウルトラを卒業する踏ん切りがつきました。 
未練がある間はいろいろと思うこともあったのですが、納得してし まうと、もう無理なのだから仕方がない、ということしかありませ ん。 

来年はどこかで60kmぐらいを走ろうかな。 




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