あ〜あ、村岡リタイア 2013


今年の村岡ダブル・フルは快晴だった。 
初めてチャレンジする66kmコースは、噂に聞く蘇武岳超えがあ る。いざ。 

しかし、これは聞きしに勝るハードな登りだった。 
足を使い切ってしまわないように、これから先の関門時間にひっ かからないペースを考えて・・・。 
必死に、必死に登り続ける。 

延々と約10kmが続く登り。
やっとの思いで高低差700mを登り切って、標高1040mの頂上にた どり着いたときは、眺望のすばらしさもさてながら、安堵のみ。 

今度は転げ落ちてしまいそうな高低差600mの下り。これは膝に来 るよなあ。 
せっかく登ったんだから、下りなくてもいいんだけれどなあ。 

去年走った44kmコースと合流してから、また高低差200mを登って 2番目の和佐部父峠へ。 
この登りが、あれ?足が動かない? これはどうしたことだ? 
太もももふくらはぎも痛くないし、膝も痛くないのに、足が上がらな い、動かない。何故だ? 

なんとか和佐部父峠の頂上を過ぎて、今度はどこまで続くんだと いうような高低差500mを駆け下りる。 

こうして上り下りを繰り返して、やっと平地まで降りて、38km過ぎに ある射添会館エイドにたどり着く。
頭から水をかけてもらい、トマトやオレンジを食べ、そうめんをいた だき、塩をなめる。

さあ、エイドを出発して、いよいよ3つめの山越えへ。 
ここはしばらく登れば長楽寺でのエイドでは、あの名物のおはぎ が食べられるぞ。 

坂にさしかかったが、しかし、しかし、あれ? やはり足が動かな い。 
もう坂が上れない? 何故だ?

坂をしばらく上ったところで、これ以上の挑戦を断念する・・・。
あ?あ、やっちゃったよ。 

射添会館エイドへとぼとぼと引き返しゼッケンを外して、ゴール地 点まで送ってくれるリタイア・バスを待つ。
あ〜あ。 
するとそこへ100kmコースを走っているOさんがやってくる。 
磯村さん、余裕で到着していますね、との声に、いやあ、実は、と ゼッケンを外した胸元を指す。 
この時間にここまで来ていてもったいなあ、と。 

足も痛くないし、時間も充分に残っていたのに、それでも残りの 27kmあまりを断念してしまった。 
あの足で途中で動けなくなって時間切れとなるにしても、最後まで 挑戦するという選択肢もあったわけだが、それはもうしようとしなか った。 

無くなってきたのは、足の元気さでも関門までの時間でもなくて、 ウルトラ・マラソンを走りきろうとする意欲か。 
このへんが私の潮時なのだろうか。 



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