体力消耗のシンガポール・マラソン2019


地図で見れば赤道直下と言ってもいい位置にあるシンガポール。
暑いはずです。暑さだけではありません、湿度が異様なほどに高 いのです。

ということで、5年前に参加したときは朝早くのスタートでしたが、今 回は夕方6時のスタートでした。
それでも暑いし、湿度が高い。これは消耗するなあ。

有名なマリーナ・ベイのシンポール・フライヤー(要するに大観覧 車です)の近くのF1競技場が大会会場です。
フル・マラソン、ハーフ・マラソンの合計25000人が走りはじめるの ですが、混雑を避けるために6グループに分けて5分ごとのウェー ブ・スタートでした。

1km7分ぐらいのペース目標で走りはじめます。
しかし、この暑さと湿度の中、どこまでこのペースが維持できるか なあ、というところです。

スタートしてまずは北に上がります。そして2kmあたりで1回目の折 り返しです。
引き返してきて、ラッフルズ・ホテルや聖アンドリュース教会の近く を通って、マーライオンの横のあたりを抜けます。

このあたりは繁華街のなかということで沿道の応援もかなりありま す。
太鼓も鳴っていたりするのですが、和太鼓に比べるとかなり軽い 感じの太鼓の音です。近づいてみると朱塗りの台に金色の房が 取り付けられた中国太鼓で、傍らで龍が踊っていました。なるほ ど、このあたりは中華街が近くにあるのでした。

また鉦の音が聞こえてくると、あの甲高い歌声に合わせて京劇の 人物が踊っていたりもしました。
実はこれまでの大会では、フルマラソンとハーフマラソンはスター トの場所も時間も違っていました。
ハーフマラソンではセントーサ島の中を走ったりしたのですが、こう いった応援はほとんどありませんでした。
やはりこういう鳴り物はフルマラソンの方に行っていたのでしょう か。

5km地点でおよそ35分というところです。ここまではまずまずです。 しかし、暑い。
これまでは早朝スタートでしたから、遅いランナーほど次第に日が 昇ってきて暑くなってきました。
今回は時間が経つほどに涼しくなってくれるのではないかなと、か すかな期待です。

給水は2〜3kmごとにありました。脱水が怖いので、とにかく毎回 給水をしました。
7kmあたりでは行く手に夕陽が落ちて行くのが見えました。好い感 じです。
コースは湾に沿って走っていますからまったくフラットです。

8kmあたりで高速道路に上がります。ここからはかなり単調なもの となりました。
ところどころに舞台があって、エルビス・プレスリーやマイケル・ジ ャクソンのそっくりさんがパフォーマンスをしてくれています。結構 盛り上がっています。
途中で、頭上をセントーサ島へわたるロープウェイが横切っていま した。

10km通過が1時間8分。よく頑張っています。前半は上出来ではな いでしょうか。
1.5kmで2回目の折り返し。今度は高速道路を引き返します。
14kmあたりでハーフマラソン唯一の給食がありました。ハーフマラ ソンで給食することはほとんどないのですが、まあ、折角なのでバ ナナを半分いただきました。

このあたりからついにペースが落ちてきました。
給水があったりすると1km8分がかかるときも出てきました。う〜 ん、仕方ないなあ。
15km地点で1時間45分ぐらいでした。ここまでは何とか頑張りまし た。
しかし次第に体力が消耗して、なんとか歩かないでよろよろと走り 続けるのがやっとの状態となりました。情けない。

それでも今日は、歩かないで最後まで頑張るぞ。
というのには訳がありました。
今朝の事前受付は宿泊ホテルからはMRT(地下鉄です)と徒歩で 30分ぐらいのマリーナ・ベイ・サンズのホールでした。
12時で締め切られるのですが、9時頃にはホテルを出ましたから 余裕です。
で、最寄りのMRT駅を降りてからの途中で、マリーナ・サン・ベイ ズ・ホテルの遠景をスケッチしたりしていました。
いざ、受付会場へ。日本で申し込んだパウチャーを出すと、係員 がIDを確認させろと言います。
なにっ! しまった! 受付にはIDが必要だと明記してあった!

パスポートはホテルの金庫に入れてしまっていました。持って来て ないのです。
スマホにIDの写真を入れていないのか? 顔写真付きの証明書 を何か持っていないのか?
免許証も置いてきているし、パスポートのコピーも持っていません でした。
セキュリティは非常に厳しいのです。12時までにIDを持ってこない とユーは参加できない・・・。

締め切りまで1時間10分ありました。大急ぎでホテルへ戻り、パス ポートを持って受付へ引き返しました。
一時は間に合わないかもという感じでしたが、まもなく締め切りま すよと係員が叫んでいる中に駆け込んだのでした。
それだけの思いをしてこうして走ることができたのですから、おめ おめと歩くわけにはいきません。

17km地点で高速道路を降りて、高層ビルの灯りが並ぶ繁華街に 戻ってきました。
湾の対岸にマリーナ・サン・ベイズ・ホテルが見える20km地点で2 時間23分ぐらい。
よろよろとマリーナ・ベイに作られているフローティング・デッキの ゴールに駆け込みました。
2時間32分でやっとゴール。
おそらくハーフ・マラソンのワースト記録でしたが、もう疲労困憊で した。

完走メダルを首にかけてもらい、なんと氷水で冷やしたタオルを渡 してくれました。これは大変に嬉しい心遣いでした。
水のペットボトル、バナナ、ポテトチップスをもらい、汗びっしょりの Tシャツだけ着替えてMRTでホテルに引き上げてきました。
やれやれでした。

シャワーを浴びて汗を流しましたが、あまりの体力消耗にまともな 食事を食べに行く元気もでませんでした。
で、コンビニで買ってきた(日清の)カップ焼きそばで遅い夕食とし ました。疲れたぁ。



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