息子と走った吉備路マラソン2010

はじめに

昨年から開催が復活した吉備路マラソンを、息子と一緒に走って きました。今日は東京マラソンも開かれている日ですが、二人とも 抽選に外れています。

息子は2年前から走り始めていて、ハーフの自己記録は1時間36 分と、簡単に父親を凌駕しています。学生の頃から長距離を走る スキー競技や、北海道1周、沖縄1周の自転車旅行などをしていま したから、足腰の筋力はあったのでしょう。
去年から家の近くへ転勤になっており、先月の丸亀ハーフ・マラソ ンも一緒に走ってきました。
息子は今日が初フル・マラソン。4時間を切りたいと言っているの ですが、初フルはそんなに甘くないぞ、30kmからが辛いんだから、 とにかく前半をとばしすぎるなよ、と忠告しています。

私の方は5時間切りが最終的な目標ですが、できれば去年の4時 間48分を縮めたいという気持ちがあります。さて、どうなります か。 

スタートして

今日のフルの参加者は1800人ということでした。
わたしは真ん中当たりに並びましたが、タイムも狙っている息子に は、もう少し前からスタートしろ、と、健闘を誓い合ってから前方へ 行かせました。

朝の天気は曇り空で、気温10度とよい感じです。風はまあまあと いうところ。 
スタートしてしばらくは山里の風景の中を走ります。暖かい日差し が降り注いでいます。沿道の応援も多くてよい雰囲気です。

5km通過が31分。ま、こんなものかな。
数珠を片手にしたお坊さん姿の方がいます。傍らにはベニヤ板大 の大きな応援の立て看板が立っています。
近くのお寺の名前が書いてあり、そこに大書されていたのは、「私 には見える!! あなたがゴールする姿が!!」。
これには笑えました。好いお坊さんだよ。
 
10km手前あたりから吉備路遊歩道に入ります。ここは私の練習コ ースのひとつで、走り慣れた道です。
吉備国分寺の五重塔の近くも走るのですが、観光客もたくさん居 ます。そしてアマチュア・カメラマンが五重塔を背景にランナーの 姿を撮ろうと三脚を林立させて待っています。このあたりだけでも 少しは格好良く走りたいな。

10km通過が1時間2分と、この5kmも31分です。ま、いいでしょう。

ハーフあたりまで

国分寺を過ぎ、あたりには古墳が点在している畑の中の道を走り ます。
このあたりの欠点は、なにも遮るものがない広い平野なので、か なりの風が舞っていることです。む〜、やっぱり向かい風だ。

このあたりで追いついてきた7〜8人の若者のグループがいます。 どこかの大学のサークル仲間といった雰囲気です。
比較的狭い遊歩道が急ににぎやかになりました。声を掛け合いな がら走っていて、こちらまで楽しくなるような雰囲気です。
そこで、少しペースが速いかなとも思ったのですが、しばらく一緒 に走ることにしました。すると、前を集団で走っている彼らが風も防 いでくれて好都合です(笑)。

15km地点は1時間30分。彼らのおかげでこの5kmは28分で走って しまいました。ちょっと頑張りすぎたかな。
15kmには関門がありました。去年は14kmに厳しい関門があり、な んと1時間30分です。これは厳しかった。必死に走って通過しまし た。
今年は15km関門で2時間と、関門がぐんとやさしくなっていまし た。おかげで今年は関門のことは全く心配しなくてすみます。
去年の関門があまりに厳しかったので苦情が多かったのではな いでしょうか。

ここのエイドで給水している間に、若者たちは行ってしまいました。 元気だなあ。

ここからは川に沿っての堤防道を走ります。強い向かい風です。 走っている人もばらけて、まともに風を受けます。
で、この5kmには35分もかかってしまい、20km通過は2時間5分。

20kmを過ぎたので、そろそろエネルギー補給をと、エネルギー・タ ブレットをポケットからとりだして10粒ほどをがりがりと囓ります。ク エン酸風味が元気を付けてくれるようです。

この大会のエイドは水とスポーツ・ドリンクだけなのです。
スタート前に、息子になにか持ってきているかと尋ねると、エネル ギー・ゼリーを1個持っているだけとのこと。
そんなこともあろうかと、エネルギー・タブレットを40粒ほど小分け して置いた小袋と、黒砂糖飴、それにエネルギー・バーを1個渡し ておきました。
後で聞くと、タブレットが美味しくて全部囓ったとのことでした。

ハーフを過ぎて

ハーフを2時間11分で通過して、後半はどれぐらいの減速になる かな、というところです。

ぐるっと吉備路をまわってきてもう一度、国分寺五重塔に戻ってき ました。
またまたカメラの放列の前を走りますが、私のフォームでは写した いと思うアマチュア・カメラマンはいないだろうなあ。

25kmを2時間36分と、向かい風がなくなったので、この5kmは31分 に戻っていました。
もう一度吉備路遊歩道を走り、足守川の堤防を走り(やっぱり今 度も向かい風だった!)、30kmが3時間10分。う〜む、この5kmは 34分でした。疲れが出始めています。

このあたりで、あれ、前方をへばって走っているのは15kmあたりで 元気が良かった若者たちではないかい。
あのときは引っ張ってもらって世話になったな、と思いつつ、情け 容赦なく彼らを抜きました。

しかし、ここからの5kmの辛かったことと言ったら! なぜか向かい 風ばかりがつづいて、脚が上がりません。
私設エイドがあり、なんとバナナとオレンジが置いてあります。オ レンジをむさぼり食べましたが、この美味しかったこと。

ゴールまで

やっと通過した35kmは3時間50分、去年と全く同じ通過タイムで す。この5kmにはついに41分がかかっていました。
去年は30km過ぎからの山越えがあって、やっとの思いでたどりつ いた山の頂上の35km地点でしたが、今年は大幅なコース変更が あって山越えはなくなっていました。
それなのに同じ通過タイムかよ。やはりこの1年間で脚は衰えたの かな?

えーい、ここからが今年の勝負だと、重くなって歩きたくなるのを我 慢してよろよろと走り続けました。
去年は山の頂上での35km関門をやっと通過して疲れ果ててしま い、あとは歩きがかなり混じってしまったのです。このぐらいのタイ ムの人だと、まわりは歩きはじめている人がかなり多くなっていま す。そんななかをよろよろ。

今年は、気持ちのどこかに、ゴールした後で息子にちょっとでも良 いタイムを見せたいというのがあったのでしょう。
前方に歩いている若者の後ろ姿を見つけると、バテた息子が歩い ているんじゃないだろうなと心配になりましたが、幸いそれは杞憂 に終わりました。

市街地近くに戻ってきて、残り5kmからは1kmg毎の表示がありま す。あと4km、あと3km、よろよろ。
40km地点で4時間26分。この5kmは35分にまで戻しましたが、こ の調子では40分切りは無理のようです。

結局そこからはキロ8分がかかって、ゴールは4時間42分でした。
去年よりは6分ほど良かったということで、山越えがなかったことに はあまり触れずに、単純に、ま、良かったということにしました。

ゴールして

ゴールのすぐ脇で息子が待っていてくれました。
お疲れ、という息子に(お互いに昼夜の別のない仕事なので、職 場での朝夕の挨拶も、お疲れ、というのが慣習になっています)、 どうだったと聞くと、目標としていたサブ・フォーをみごとに達成して いました。 
前半1時間50分、後半2時間あまりで、3時間53分は父としても褒 めてやるところです。 
トイレに2回行ったとのことで、あれがなければ50分を切れていた んだが、と残念がっていました。 

疲れきって、お互いに寡黙になりながら会場近くで塩ラーメンを一 緒に食べて、帰宅しました。 
満足の1日でした。



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