マメが心配 加古川マラソン・2007

1.はじめに

心配していた雨もあがって、加古川マラソンへやってきました。
初マラソンをホノルルで走って以来、昨年までは毎年ホノルル・マ ラソンへ行っていましたから、12月に国内の大会を走るのは初め てです。
フルの申込者は2700人とのことでした。
気温も9度ぐらいで、マラソンにはちょうど良い季候です。
大会の制限時間は5時間半で、途中関門も4カ所ありますが、まず これは問題ないでしょう。
今日は淀川マラソンと同じ4時間45分ぐらいが目標です。

2.スタート〜10km

いつものようにのんびりスタートです。
この大会は、名前のとおり加古川の河川敷で行われます。ですか ら会場の雰囲気は淀川マラソンとよく似ています。途中で橋を渡る とき以外の起伏もありません。
最初の5kmの距離表示を見落としましたが、なんとこの大会は 1km毎の距離表示がありました。1km6分半ぐらいで行こうと考えて いたので、これは助かります。
6kmで37分とまずまず良いのではないでしょうか。

10kmで第一折り返しがあるのですが、7kmを走ったあたりで先頭 ランナーが折り返してきました。向こうはすでに13kmぐらいを走っ てきたことになります。
ま、こちらは日本記録の倍以上の時間をかけて走るのですから、 計算としては合います。
折り返しが近づくに連れてすれ違うランナーが増えて、ランナーの スピードも遅くなっていきます。
知っているコースでしたら折り返しの検討もつくのですが、知らな いコースでは、すれ違うランナーが早い間は折り返しは未だ先だ と思うわけです。
次第に遅くなって、自分とあまり変わらないスピードのランナーと すれ違い始めたら、折り返しです。
10kmで1時間2分と、予定より少し早いぐらいです。

3.あれ! マメが・・・ 〜20km

折り返しから戻ってきて、13km地点で加古川大橋を渡り、対岸 へ。淀川マラソンでいえば毛馬閘門のような治水のための橋のよ うで、車が通る橋ではありません。
いろいろなTシャツの人がいます。「爆走 Very Fast」というロゴの シャツの人もいました。しかし、この方はあまり早くなくて、あっさり と追い越してしまいました。
いろいろな大会の参加シャツは、やはり背中に大会名が入ってい るものが分かりやすくて良いです。おお、これが今年の四万十川 のロンTか、と分かるわけです。
去年の四万十川ロンTの人もいました。萩往還Tシャツの人もいま した。
だいたいがウルトラのTシャツを着ている人は尊敬の眼差しで見 てしまいます。この人にとってはフルの距離なんて、なんてことな いんだろうなあ、と思えるのです(かく言うわたしは別ですが)。

15kmを過ぎたあたりで足底に異変を感じました。両足底が妙に摩 擦の熱を持ったようで少し痛いような感じがしてきたのです。
これはいかん、マメが出来る前兆のようだ。
自慢ではありませんが、走っていてこれまでマメを作ったことは一 度もありません。
ただ、ウォーキング大会で40kmを歩いたことが2回あるのですが、 そのときは2回とも大きなマメを作りました。
すたすたと蹴るように歩くとマメを作るようなのです。
ということは、走るときは、わたしはほとんど地を蹴っていないので しょう(だから遅いんだ!)。
しかし、マメはいかんよ、これは困ったぞ。おそらく靴(カヤノ)が少 し緩くて、靴下がこすれているのに違いない。
しかし、このカヤノでしまなみ100kmを踏破したのだし、淀川フルも 小豆島ハーフも走ってマメは出来なかったのだがなあ。
考えられる原因は靴下です。今日はいい加減な少し薄手の靴下 を履いてきてしまったのです。
立ち止まって靴ひもを少しきつめに結びなおしました。

マメの痛さはウォーキングの時に身にしみています。それからは、 とにかく地を蹴らないように、走り方を意識しました。要するに、ち ょこちょこ走りです。
その結果、極端なピッチ走法になってしまいました。しかし、その 甲斐あってか、幸い最後までマメは出来ませんでした。
その代わり、妙な負担をかけたのでしょう、足の甲に疲れがたまっ てきました。
そんなこんなで20km通過が2時間6分、中間点通過が2時間13分 でした。

4.絶好調? 〜30km

おや、赤ゼッケンの人が走っている。体調不良かな?
この大会では陸連登録者は男子は青ゼッケン、女子は赤ゼッケ ン、一般は白ゼッケンで、登録者は5分早いスタートなのです。で すから青ゼッケン、赤ゼッケンがこんなところにいるというのは、よ ほど調子が悪いのでしょう。
傍らを年輩の二人の方が話をしながら走っています。
どうやらウルトラ・マラソンの常連のようで、今年は宮古島と四万 十と村岡ダブルと日南と4回走った、なんて会話をしています。す げえなあ、と感心です。
しかもそのうちのお一人は左手が不自由なようで、右手だけを振 ってリズムを取っているのです。
しかし、ウルトラを始めると早くは走れなくなるなあ、今日も5時間 ペースだな。
そりゃあウルトラ用の走りになってしまうから、仕方ないよ。
聞いていて、なるほどなるほど、と納得です。結局そのお二人は 抜いて、ゴールまでお会いすることはありませんでした。

25kmを過ぎても、なぜか今日は調子が良いのです。
マメができないように、足底に注意を傾けて走っていますから、そ れ以外の体の辛さをあまり意識しないのです。
わたしぐらいのレベルのランナーだと、とにかく精神的にどこまで 頑張れるかが大きな要素ですから(肉体的に限界まで頑張ってい るはずがありません)、全身に影響しない程度の局所の辛さは、 注意が外れて、案外よいのかもしれません。
ちょこちょこ走りでリズムが付いてしまい、かなり遅くなってきた周 囲をごぼう抜きにしていきます。
ただ、これが最後になってとんでもない失敗につながるとは、この ときは思ってもいませんでした。今日は調子が良いんではないか い、などと思っていました。
ひょっとしたら、今日は4時間半が切れるんじゃないかい?
で、30km通過は3時間10分。

35km手前で加古川大橋を渡って西南へ向きが変わったとたん に、激しい向かい風になりました。
5.大失速 〜ゴール

この5kmは33分で走っていたのですが、ここで急に足が止まってし まいました。
調子に乗ってピッチ走法で無理をしたつけが回ってきました。やは りあれは足を使いすぎていたんだよなあ。
もう足があがらなくなりました。向かい風の中を重い足を引きずる ように走ります。
37km地点で4時間1分。この2kmにはなんと17分もかかっていま す。
4時間半を切るためには残りの5.2kmを30分で走らなければなりま せんが、この失速状態ではとても無理な相談となりました。

それからの辛かったこと。1kmに7分半ぐらいをかけてよろよろと走 ります。
この河川敷のコースはマラソンコースになっているらしく、40. 195km、残り2kmからは100m毎の表示板が立っています。
ああ、あと1500m、あと1400m・・・。
ゴール寸前で2人の方に抜かれましたが、抜き返す余裕もありま せんでした。
結局タイムは4時間40分をやっと切るという結果でした。
靴下の選択やら、35kmまでのペース配分やら、いくつもの反省点 を振り返りながら、無料サービスのぜんざいをいただきます。

しかし、還暦も過ぎ、もうタイムを気にすることはないのかもしれま せん。
疲れた体に甘味がしみ込んでいきます。美味しい。

6.走り終えて

シャトルバスで加古川駅前に戻ります。
さて、インターネットで探しておいた天然温泉のスーパー銭湯が歩 いて10分ほどのところにあるはずです。これは入らなくてはいけま せん。
顔を上気させたランナー姿の人が次々と向こうから戻ってきます から、場所に迷うことはありませんでした。
ハーフの人はとっくに走り終わっているし、フルの人もゴールのピ ークはもう過ぎているはずです。もう銭湯も空いている頃でしょう。
行ってみると、まだまだ走り終えたランナーでごった返していまし た。この大会の常連さんはみんな知っていて入りに来るのでしょ う。
なんと入浴料390円ですよ。気泡湯、ジェットバス、露天風呂とそろ っていて、大満足でした。
駅前で生ビールを飲んで、ほろ酔いで帰ってきました。

加古川マラソン大会、なかなかによい大会でした。
さて、来年の12月はどこの大会を走ることになるのかな?



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