|
広島の山中でトレイル・ラン大会に参加してきた。
この大会には、4年前に37kmのロング・コースに参加したことがあ
る。
しかしその時は、最終関門は通過できたものの、ゴールは制限時
間の16分オーバーだった。
そこで一昨年、昨年は22kmのショート・コースで申込をした。
ところが台風直撃や豪雨災害での土砂崩れで、2年続けて大会は
中止になっていた。
で、今年こそはと22kmコースに参加した(ロング・コースはまだ走
路が復旧できていないために不可とのことだった)。
心配なのは気温。9月半ばだというのに30度の予想である。
先日リタイアしたばかりの六甲トレイルでの体力消耗が思い出さ
れる。あれは辛かった・・・。
果たして今回は大丈夫か?
スタート前には装備チェックがあり、500ml以上の水分、不測の事
態の備えてのホイッスル、遮熱シート、それに本部に登録した携
帯電話などなど、これを持っていないと走らせてもらえない。
参加者は600人足らずだった。
天気は快晴。すでに直射日光の当たるところではじりじりと暑い。
始めの1kmのロードを走り、いざ、トレイルへ。
一人ずつしか上れない急斜面を上っていく。
後の人に迷惑をかけないように(あおり走行をされないように
笑)、必死に前の人と同じペースを保つ。ふーっ。
この500mほどを過ぎると、林道とトレイルが交互にあらわれる。
林道部分では少しの人を抜いて、大勢の人に抜かされる。
今日の参加者の最高齢は74歳だそうだ。
すごいな。その方と私のあいだには何人ぐらいいるのだろうか?
5km地点が給水ポイント。ここで55分ぐらいだった。
今日の制限時間は6時間。ということは、5kmを約1時間でいけれ
ば4時間半で完走できる計算となる。
後半の疲れでのペース・ダウンを考えると、目標は5時間というと
ころか。いけるか?
7km手前あたりだったろうか、向こうからものすごいスピードでやっ
て来る人がいる。
あれ、こんな山のなかに誰がいるのだろう?と思ったら、なんと、
それはもう復路にやってきたトップ選手だった。
うへぇ、もう15km以上を走ってきたのか!
前後の人たちから口々に、早えっ、すげえっ、と歓声が上がる。そ
して拍手。
今回のコースは7.5kmから14kmのあいだはループ状になっている
(全体は投げ縄状)。
ループ状の部分に入るまでに7〜8人の選手とすれ違っただろう
か。早い人っているのだなあ。
10km地点のオート・キャンプ場がエイド。
この5kmはちょうど1時間だった。
ここが第1関門だったが、制限の1時間前に到着できた。やれや
れ。
自販機もあったので、冷たいカルピスを飲む。うまい、酸味と甘み
がしみわたるぜ。
このときは5分間休憩しようと思って腰を下ろしたのだが、隣にい
た人にはスタッフが、あと10分ぐらいで車が来ますから、と言って
いた。
ああ、ここでリタイアする人か・・・。
頭からのかぶり水をして、さて行くか。
ここからは4kmほど続くトレイル区間。最大の難所である。
名物になっている崖上りもある。
10mほどの急傾斜の所を上から垂らされた綱を使ってよじ登るの
である。
体重のある人や、腕力のない女性にはきついだろうなと思う。
幸いこちらは体重も2kgほど絞ってきたし、時々はジムで筋トレもし
ているので、スムースにあがることが出来た。
しかし、いけなかったのは赤土の急斜面の下り。
とにかく下りは苦手である。勢いがつくと止まれなくなりそうで怖い
のである。
どうしてもへっぴり腰になってしまう。
で、斜面で踏ん張ったために左足が痙ってしまった。痛いッ!
走路の傍らの岩で体を支えて痙った足をマッサージする。大丈夫
か、私の足は?
こんなところで痙攣が反復するようだと最悪だと思い、筋肉が過度
の伸展を来さないように用心して進む。
幸い、足の攣りはこの1回だけだった。好かった。
14km地点の観光農園の入り口になっていて、ここでは梨や葡萄
が置いてあった。
これは美味しい。どんどん食べてね、という言葉に2、3個ずついた
だく。うむ、生き返ったなあ。
しかしこの4kmには1時間10分ほどかかっていた。貯金が減ってい
くなあ。
ループ状部分が終わって往復コースに戻って少し行ったところで
最終走者とすれ違った。
数人のスイーパー・スタッフが付いていた。
参加者の最終確認と、木々に結びつけたコース案内のリボンをは
ずしたり、距離表示板を回収したりするのだろう。ご苦労様です。
そこから林道を3km行った17km地点が第2関門。
この3kmは30分でカバーしたので、制限時間の1時間前の通過だ
った。
ここまで来れば後は何とかなるか・・・。
しかし、大腿の筋力はすでに失われてきていて、林道も下りにな
ればよろよろと走れるのだが、上りはもう緩い傾斜でも歩くしか出
来ない。
トレイル部分のの上り下りは、一歩一歩進むしかない。
このあたりまで来ると前後の参加者もまばらになっていて、ときお
り樹影の向こうに後ろ姿が見える程度。
時に追いついて抜かしたり、抜かされたり。こちらもよろよろ、あち
らもよろよろ。
残り2kmのちょっと開けた地点にスタッフがいて、お帰りなさい、と
声をかけてくれる。
嬉しいなあ、もうちょっとだなあ。
と思って気を抜いたら、ありゃ、もうひとつ急勾配の赤土の丘越え
があったよ。
なんとかそこを越えて、最後の1kmは下り基調のロード。
4時間45分でゴール。よくやった。
580人中の450番、60歳以上の参加者30人中の17番だった(70歳
以上の人は何人いたのだろ?)。
GPS計測による累積標高は1074mだった。
今日は車で来たのですぐにはビールが飲めない。で、シロップか
け放題のかき氷で熱射病寸前の身体を冷やした(笑)。
|
|
|
|
|